知覚過敏について
虫歯でもないのに歯がしみる…そんな経験をされたことはありませんか。
正式には象牙質知覚過敏症といいます。
特に虫歯になっているわけでもないのに冷たい水を飲んだときに「ピリッ」とくるあの痛みです。
ほかにも歯みがき、甘いもの、果物などで痛むことがあります。
知覚過敏症とは歯が欠けてなかったり、他の病気が理由ではない場合をいいます。
しかしその痛みに持続する誘発性があったり、なにもしていないのに痛む場合は知覚過敏症とはいいません。
知覚過敏症はどうして起こるのか
知覚過敏症の原因はいろいろと言われていますが、実際のところ詳細は不明です。
おもな理由として刺激のあるものを口にしたときに、刺激物が象牙細管(象牙質にある細い管)を通って歯髄(神経)に伝わるからです。
象牙細管は本来、口の中に入ったものを歯髄に伝えられるほど太い管ではありません。
しかし何らかの理由で広がり、口の中で露出してしまった場合にこのようなことが起こります。
ほかにも歯髄の変化によるものや、中枢神経内の変化によるものなどがあります。
知覚過敏症の治療
知覚過敏症の治療法はいろいろあります。
①食生活改善、ブラッシング、歯磨剤の不使用など知覚過敏症にならない環境をつくる。
②薬剤の投与、フッ化物の局所応用(イオン導入)、材料の塗布等で象牙細管をふさぐ。
③歯髄消炎療法等で過敏化した神経を治す。
④歯髄を抜く、歯を抜く。
神経(歯髄)を抜いてしまえば痛みは治まります。
しかし、よほどのことがない限りは歯髄を抜かないようにほかの治療方法を選択しましょう。
歯髄を抜いてしまうとその歯は変色したり質がもろくなると言った代償があります。
歯髄は歯を形成する上でとても重要な役割を果たしています。
知覚過敏症は様々な要因から発症します。
歯科医師に相談してその要因を十分に理解し、適切な治療がおこなえるように心がけましょう。